歯列矯正と審美
1. 歯並びをきれいに
機能と美とは兼ね備えていることが必要です.一般的に歯並びがいい人は咬み合わせもいい人が多いようです(通常は咬み合わせと歯並びは異なり,歯並びがよくても顎関節症になる人がいます).
歯並びが良いことは人生の利点にもなり,特に,口元がすっきりしている,すてきな笑い顔にきれいな歯並びは美的要素の2大要因です.・・・また,友人,学校,会社,サークルなどの社会生活においても,欠かせない機能美の一つです.
下の図は不正咬合(歯並びが悪い)の人はむし歯や歯周疾患がどのくらい多いかをM高校3年生で調べたものです.結果は約6割の人が不正咬合であり,そのうち4割は歯列矯正を必要としました.また,不正咬合者はむし歯や歯周病が多かったことから,歯並びの悪い人はむし歯や歯周病にかかりやすいことがわかりました.
2. 不正咬合の種類
1) 簡単な一般的な方法としてアングルの分類で説明します.
アングルの分類
1 上下顎第一大臼歯の咬頭(咬み合わせたとき)状態
Ⅰ級:正常な位置関係
Ⅱ級:1類:上の歯が前に出ている
2類:下の前歯が飛び出ている
Ⅲ級:下の歯が前に出ている
2 骨格系
Ⅰ級:正常な位置関係
Ⅱ級:1類:上の顎が前に出ている
2類:下の顎が引っ込んでいる
Ⅲ級:下の顎が前に出ている
2) 顔面骨格系の分類にはサッスーニ(菅原改)分類で説明します.
サッスーニの分類(菅原 改)
菅原は顔の長さ(下顎と上顎の長さ)、上下の顎の大きさや前進・後退により9つに分類しています
○の中が、正常な上下の顎の大きさで、矯正治療ではこの範囲に歯と顎の骨を移動させます。
○より大きくかけ離れたものは、顎の骨を切り取る、肋骨や腰骨を移植する外科手術が必要です。
※あなたの分類はどれにあてはまりますか?
3. 歯列矯正の利点
歯列矯正をおこなうことで,歯並びの改善だけではなく以下の利点があります.
1) 口元の審美改善と口腔系の機能増進
2) 咀嚼効率の増加
3) 唾液分泌量の増加
4) 顎関節症の予防 または 顎関節症の治療
5) 発音・発語の改善
6) 姿勢の改善
7) 全身随伴症状の消失
8) 社交性の向上
4. 歯列矯正の方法
1) 歯の表にブラケットを装着するエッジワイズ法
2) 歯の裏にブラケットを装着するリンガル法
5. 口元の審美改善
1) エステティックライン( E-ライン )の形成
どちらの人も矯正後は口元がすっきりしてきれいになります( E-ラインの整える).当然,笑い顔も奇麗です.
2) スマイルラインの形成
笑ったとき,上唇の下縁と上顎前歯の歯頸部が一致し,ほとんど歯ぐきが見えないことが審美的で,笑い顔が綺麗です.
3) 正しい姿勢の形成
矯正後や咬み合わせ治療で,姿勢が正しくなりました.
6. 歯列矯正治療費
: 日宇歯科・矯正歯科の費用で,他医院とは異なります,
1) エッジワイズ法(表からの矯正) : 総額 45万円前後
2) リンガル(裏からの矯正) : 総額 90万円前後
※ 月に4,000円 ( 矯正ワイヤーの交換,ブラケット脱離の再装着,アピアランスの交換および動的矯正後の保定装置を含む.)
注意) 大学や一般矯正医より安い価格に設定をしていますので,移転などで,他の矯正歯科に途中で代っても残額の返金はありません.移転が予想される場合は,その地域の矯正歯科をご紹介します.
7.歯列矯正期間 : 歯並びの状態,顎関節症の有無にもよります.
1) 顎関節に異常がない場合 : 約1年~2年前後
2) 顎関節症の場合 : 約1年~2年半
8. 通院は原則的に月に1回です.