大久保厚司

【 大久保 厚司のプロフィール】

歯科医師歴26年,佐世保市日宇町で日宇歯科・矯正歯科を開業して,21年目になります.
大学や(社)日本歯科先端技術研究所で数多くの動物実験結果を基に学会で発表・論文化し,多くの研究者とのディスカスをおこない,歯科医学誌を検証し,自分で確かめたことの中から最新の情報を整理して,その患者さんに最もよい方法を選択した歯科臨床をおこなっています.
1979年度,日本大学松戸歯学部を卒業後,保存学3講座に残って歯の保存学と臨床を学びながら,西川口済生会病院歯科と日赤センター(東京本部)歯科口腔外科で外科を教わっていました.当時の口腔外科学会会長の上野先生,矯正の水嶋先生,部長の塩沢先生に教えを賜り,日本歯内療法学会の設立者である大谷満先生を紹介されて,大谷歯内療法研究所において1982年から臨床歯内療法と歯科医師哲学のご指導を賜りました.
歯列矯正では岡山オーソ会会長の神野先生に教わり,インプラントにおいては1981年にサファイヤインプラントを日大歯学部の柳沢先生一門に,1985年に飯野先生にITIを学び,1987年から本格的に名古屋の福与先生率いる口腔インプラント生涯センターと松本歯科大学 鈴木教授のご指導のもと動物実験をおこない,1989年にはテキサス州ダラスの生体移植学のベィラー大学でGTR法,サイナスリフト法や移植学を学びました.1995年から日本大学松戸歯学部第2解剖学の小澤教授グループと組織学や透過型の電子顕微鏡でオステオインテグレーション機構解明の研究をおこなって,現在はチタンと生体骨に起こるであろう結晶核形成機構を解明することが重要であると考えて研究を続けています.同時に1997年から厚生労働省認可(社)日本歯科先端技術研究所・宇部実験所で九大歯学部と下関で開業する下御領先生らと動物実験をくり返し.2001年から人体の骨造成を進めるためニューヨーク大学歯学部生体材料のレゲロス教授,日大松戸歯学部第2解剖の寒河江助教授らとカーボネートアパタイト(CHA)を足場として,体性幹細胞,自家骨粉砕骨,グロスファクターとしてのPRP濃縮の混合による感染や免疫異常が全くない骨造成の研究が2004年に終わりました.さらに,ミネラルによる生体結晶は最も注目される分野で,2002年から並行して歯牙破折の修復にMTA(mineral trioxide arrgirate)のSEM-FDSによりX線回折の研究を終え,臨床を進めています.
近い将来,人工歯根であるインプラントに置き代わって自分の歯の再生が歯科医院でおこなえる時代がくるでしょう.

最近は少し人なみの生活がしたいなぁ~,と思うときもあるのですが,長崎,福岡,東京や海外などによき研究者を求めて彷徨うことでしょう.これも臨床を向上させて患者さんの口腔と全身の健康を増進させる為の一歩一歩の努力だと思っています.

これまでおこなってきた研究の結果,日宇歯科の臨床では歯内療法の歯根破折や罅等の難治症例,歯周療法では組織工学による自己蛋白を用いた歯周組織の回復,骨の造成には組織工学手法の足場にCHAを用いて3ヶ月という短期間で骨造成が可能で,特に,上の顎の骨が吸収してインプラントが入れられない人にはサイナスリフト(上の顎に骨を造る手術のこと)において,これまでの生体材料ではでき得なかった安全でより確実な骨梁を得ることに成功しました(これらの組織工学はすべて自費治療となりますが・・).
抜かなければならないといわれた歯周病の歯,もう残せないといわれた歯根,インプラントも入れられないような吸収した顎の骨等は安全な再生医療の手法の確率により,多くの優れた臨床成績を得ることができています.

また,不定愁訴や更年期障害と呼ばれる症状の第一原因と言われている咬み合わせの分野では,顎関節症 : 特に3-a型,3-b型,4型の顎関節円板が脱臼して口が21mm以下しか開かなり,片頭痛,肩凝り,耳の周辺の痛み等が続き,精神的苦痛を訴える人に対して歯を削ることなく,歯列矯正で全身随伴症状を消失させて口が開くことができ,生活に影響がでないるように回復させてきました.顎関節症は放置すると精神的な圧迫が強く,早急に治療すべき疾患です.
しかし,歯列矯正で治せることは専門医も未だ理解していないことが多く,講演会等で講師として専門医に知識と技術伝達をおこなっております.当然,患者さんの口元の審美を与えることも同時におこないます.

齲蝕,歯周病および顎関節症の予防は勿論のこと,その患者さんに必要に応じた予防から包括的な歯科治療まで,安定した咬合を中心に口腔系の審美と機能回復に重点をおいた治療を心がけています.


趣味 : なし

以前はたまにサーキット場にも出向いていましたが,今は時間が取れないので,のんびりしたノスタルジックカーでのタイムレースやクラブ仲間と年に1~2度位のツーリングのお誘いがくるのを「スケジュールが合うように」と念じながら楽しみに待っています.でも,ほとんど重なって,いけません.
酒は月に2度のペースです.一人で飲んでも面白くありませんから家では飲みません.でも,学会前日など,久々の全国各地の同士と会うと口論しながら,チョッと飲みます・・ハハハ.
スキューバダイビングは2002年が最期です.と言っても,その前は5年以上潜っていませんでしたが.行く暇がありません.行きたいですね・・24年くらい前は,いろいな珊瑚礁に行って,いろんな魚たちとの出会いがあったのですが・・・.今は,月に1~2度程の学会発表や講演の資料作りや論文,原稿書きに追われて暇がありません.年に1,2度の2日位の休暇あると家で疲れきって寝てます.暇をくれー.

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