歯科臨床の基本理念
【 日宇歯科チームの望み 】
人は親しらずを除いて28本の永久歯がはえています.自分の歯で咬むことはとても重要です.食事は一塊を30回位咬むことが良いとされています.一般に間違えがちなことは「よく咬んで」というのは,決して 「固いものを咬むのではありません」,固いもの食べることは歯の破折原因となります .
よく咬むことで唾液を多く分泌させて消化器系を助けたり,免疫力を高めて癌も含めた様々な病気から守る働きがあります.また,良く咬むことは脳の側頭連合野に刺激を送って物忘れを防ぎ,記憶,言語,文字の読み書きを維持・発達させること,精神安定の効果等があります.
理想的には50歳で25本(50・25),80歳で20本(80・20)の歯が残っていれば口腔と全身の健康を維持・増進できると日本歯科医師会では言っております.しかし,地域によっても異なりますが,歯の残存数は50歳で21本,80歳で6~8本です.これでは健康の維持・増進はできません.
分析の結果,人によって歯が長持ちする人とそうでない人がいます.勿論,むし歯 (齲蝕)や歯周病は生活習慣病ですから,いつも甘い食べ物やジュースを食している人,歯を磨かない人,治療を途中で止めてしまう人などは歯の喪失と生活習慣病に気を付けなければなりません.また,つまようじなどの異常習癖や硬固物を好む人も歯の破折で早く歯はなくなります.さらに,口腔の健康を維持している人でも本医院の調査(1991年度)では,歯の寿命に咬み合わせが大きく関与していることが解っています.
日宇歯科では基本的なむし歯や歯周病の予防は勿論のこと患者さんの歯を長持ちするかどうかを分析し,歯をなくしやすい人には歯内療法や歯周治療を基本として,顎関節症も含めた咬み合わせを改善し,健康の維持・増進の手助けをおこなっています.
そのために齲蝕,歯周病,顎関節症や歯根破折の予防をはじめ,歯列矯正,口腔インプラント,再生医療を主とした外科治療等,包括的に顔面と口腔系の審美と機能向上を目的とした総合治療とメンテナンスをおこなっています.また,その成果を学会で発表し,多くの臨床研究者と伴に更によりよい手法と知識を構築しています.